どのような玄関ドアを選びますか?

10月 2nd, 2014

住まいを新築する時、玄関ドアをどういう観点から選ぶでしょうか。玄関の開口部には、開き戸、或いは、引き戸をつけます。日本の伝統的な住まいでは、引き戸をつけることが多かったのですが、洋風の住まいでは、開き戸がつけられることが多くなりました。開き戸は、若くて、元気で、1人で出入りする時には便利ですが、高齢になったり、体が不自由になって、杖や手摺や車椅子などが必要になったり、2人以上で入ったりする時などは、大変になってきます。開き戸を引きながら入り、押しながら出るという行為は、かなり負担になります。

私の友人が住まいを新築する時、玄関には木製の重厚なドアを採用しました。玄関というのは、住まいの開口部ですから、弱点になります。より高い居住性を考えると、断熱性、気密性、水密性、遮音性、耐風圧性、防犯性などを備えたものであることが大切です。そこで、それらの機能を備えたドアをつけることにしました。もちろん、当時は、家族が皆、若く、元気でしたから、将来、高齢になったり、体が不自由になったりすることなど、リアルに想像できませんでした。

どんなに機能の高いドアを設置しても、出入りに苦労をしたのでは問題外です。彼女の妹が住まいを新築した時、3番目の子を妊娠中でした。乳幼児を抱いたまま、或いは、ベビーカーを押しながら、出入りする時、重い開き戸では大変だということで、引き戸を採用しました。お陰で、両手いっぱいの買い物をしても、ドアを抑えていなくてもいいし、自転車の出し入れもスムーズです。
御主人が足を骨折した時、車椅子でも、松葉杖をついたままでも、出入りできました。確かに、玄関ドアには、優れた機能が備わっていることが大切ですが、毎日のことですから、出入りが安全に、スムーズに行くことも重要です。彼女が妊娠した時、つくづく引き戸を検討すれば良かったと思いました。