収納スペースの工夫と間取り

8月 3rd, 2015

住まいを新築する時、小屋裏部屋やロフトに収納を作ることで、居住空間を圧迫しない収納空間ができます。最近は、このような大容量の収納を提案して、限られた広さの中で、家族ができるだけゆったりと健康的に過ごすように工夫することが多くなりました。このように、集中収納を設けると、一見、収納が多くできると思いがちですが、実際の使い勝手の面からは、少し問題が出てきます。

私の妹の友人が住まいを新築する時、小屋裏収納を考えてもらいました。天井高は高くないのですが、かなりの広さを確保できますから、収納量が格段に多くなります。その上、1階や2階の居住スペースを削って、収納のための部屋を作らなくて良いので、部屋はすっきり片付き、ゆったりと使うことができます。この小屋裏部屋には、御主人の釣り道具やキャンプ道具、たまに付き合いでするゴルフバック、災害時の家族分の非常持ち出し袋、ストーブやカーペットなどの季節用品などを収納することができ、マンション暮らしの時に、玄関に置きっぱなしになっていたものや置き場所に困って、トランクルームに預けていたものもすっかり片付き、尚、余裕があります。

しかし、実際に生活を始めると、小屋裏部屋へ収納したのでは困るものや重く、嵩張って、階段の上げ下ろしに苦労するものも多いそうです。そんな愚痴を聞いて、私の妹は、玄関横に納戸を作り、壁面にオープン型のシューズ棚とコート掛けとアウトドアグッズや非常持ち出し袋など収納できるラックを作りました。床は玄関土間と同じタイル張りにしましたので、ベビーカーや買い物カートもそのまま入れておくことができます。玄関が少し狭くなりましたが、ここに収納スペースを作ったことで、出し入れも簡単ですし、視界も遮りますから、玄関土間や玄関ホール周辺がすっきりと片付きました。畳2畳分縦長のスペースですが、あるとないとでは大違いです。