空間のメリハリ
8月 7th, 2020最近では間仕切りや建具をできるだけ設けず、空間の繋がりを大事にした空間造りが多く取り入れられています。そのため廊下のない住まいが注目されています。それは、廊下を設けることで細分化されるからです。廊下スペース分、居住スペースを広く確保でき空間を有効活用することができますし、収納スペースの充実に繋げることができます。
このように横の空間の繋がりを大事にすることもいいのですが、併せて注目しなければいけないのが空間のメリハリです。壁や間仕切りが全くなくなってしまうと空間が間延びして、空間のメリハリが損なわれてしまいます。そこで、視線を抜けさせつつも空間のメリハリをしっかりとつけ、居心地の良さを高めましょう。程よい高さの腰壁を設けたり、アーチ状の垂れ壁を取り入れるのです。このような壁があることでそれぞれの空間に独立性が生まれ、空間のメリハリが生まれます。このような壁を設けるほかに、床に高低差をつけて空間を縦に繋げて立体感を出す方法もあります。例えば、最近では一体感のあるLDKに隣接する形で和室が設けられることが多いです。この和室に高さを設けて小上がりにすることで洋風LDKと畳の和室が隣接していても互いの空間に違和感を与えません。建具で仕切らなくて床の高低差があることで空間のメリハリが得られるのです。
また、家族団らんの場であるリビングをダウンフロアにするのもいいでしょう。天井が高くなることで広さや開放感がプラスされますし、ダウンフロアにすることで適度なこもり感が得られ居心地の良さも高まります。
このように空間のメリハリにも注意して横の繋がりと縦の繋がりを意識しましょう。