住宅の基本

9月 26th, 2020

「夏は涼しく、冬は暖かい家」であるということは、家造りを行う上で誰もが実現したい基本事項ではないでしょうか。冷暖房に頼ることなくエコな暮らしを送りたいと希望する人が多いのは事実です。快適な暮らしを得るためには、気温・湿度・風・放射熱という4つの要素を上手にコントロールすることが大切なのです。

人が快適だと感じるのは気温20~25℃、湿度40~60%の間です。これに心地よい風、物が発する熱エネルギーである放射熱という要素が結びついた体感温度が快適さを決めるポイントとなります。体感温度を快適に保つ方法はさまざまですが、例えば風の通り抜けやすい間取りにすることで夏を涼しくすることができます。また家の中に寒さを入れず熱を逃さないための技術である気密性や断熱性にこだわることで冬の暖かさを実現していくことができます。中でも断熱には、構造部分を断熱材でくるむ外張断熱と、壁の中に断熱材を詰める充填断熱があり、施工方法もさまざまです。また、断熱材の種類も多数あるため、何が最も適しているかは施工業者と話し合いながら決めていくことが必要です。そして、熱の出入り口で一番大きな窓の気密・断熱性が重要です。夏も冬も開口部を通して大量の熱が出入りします。冬の暖房時の熱が流出する割合は、屋根5%、床7%、換気・外壁15%、窓58%です。夏の冷房時に熱が入る割合は、床3%、換気6%、外壁7%、屋根11%、窓73%です。窓の日射遮蔽性と断熱性を高めることで外気温に影響されることなく、冷暖房効率を高めることに繋がります。

断熱性の高いサッシを使用して窓を複層ガラスにして窓にも注目しておきましょう。

そして、夏は涼しく、冬は暖かい家を実現させたいものです。

窓の重要性

7月 10th, 2020

住宅において窓の存在はなくてはならないものです。庇や軒を深くして日差しを遮ったり、厚い茅葺屋根の断熱効果を利用したり、風通しをよくしたりすることで、夏の暑さを和らげることができます。窓などの開口部の日射遮蔽は重要です。日射遮蔽性や断熱性が悪ければ、夏も冬も開口部を通して大量の熱が出入りしてしまいます。

夏は涼しく、冬は暖かい住まいを目指すのであれば、窓の断熱性に注目しておきましょう。暖房時の熱が流出する割合は、屋根5%、床7%、換気・外壁15%、窓58%です。冷房時に熱が入る割合は、床3%、換気6%、外壁7%、屋根11%、窓73%です。この数字を見ても窓の断熱性が求められるのが一目瞭然です。そこで最近では、遮熱高断熱Low-E複層ガラスが多くの住宅で用いられるようになってきました。これは、2枚の板ガラスの間に乾燥空気を封入し、室外側ガラスの中空層面側に遮熱高断熱特殊金属膜をコーティングしたものです。

この特殊金属膜は太陽光線のなかで、可視光線を最大限に透過させ、赤外線・紫外線を大幅にカットするのです。

夏のギラギラ照り付ける日差しや窓辺の不快な熱気をしっかりとカットしてくれます。普通の一枚の板ガラスに比べて約5倍もの日射熱をカットするパワーがあります。夏は太陽の熱を大きく反射するので冷房効果を高め、冬は高断熱性能を発揮し室内の暖かさを室外に逃がしにくくするので暖房効果の向上にも役立つのです。

結露抑制も期待できます。結露を抑制することで、アトピーの一因と言われるカビやダニの発生を抑えるので、健康な住空間を作り出す要素となります。

窓の断熱性に注目して快適な住まいが広がるようにしておきたいものです。